■総評
・期待以上に滅茶苦茶なアクションで大満足
・頭空っぽにして楽しめるアクション超大作
・シリーズファンでないと話についていけない可能性大
・敵に魅力がないのが残念
・ポール・ウォーカーの不在がやはり悲しい
■感想(ストーリーやキャラクター関連)
ワイルドスピード(原題「ザ ファスト アンド ザ フューリアス」)8作目。
ヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム。
この3人が暴れまわる映画が面白くないはずがない。
もしもこの素材で駄作だったら、
スタッフはもう映画に関わるのを辞めた方が良い。
前作ではドウェイン・ジョンソン成分が少なめだったけど、今作はマシマシ。
序盤はひたすらにドウェイン・ジョンソンの筋肉がモリモリしている展開である。
勿論ファミリーのメンバーそれぞれにちゃんと見せ場も有り、
敵味方それぞれ過去作のキャラが多く出てくる展開にはニヤニヤしっぱなし。
ただし、これまでのシリーズを見ていない、
見ていても覚えていない人には、
訳が分からず物足りなさを感じるかも。
今作の敵となるサイファー(シャーリーズ・セロン)が魅力に欠けていたのも残念。
あまりにもテンプレな悪役で凄みが足りなかったので、
もう一捻り欲しかった所。
まぁ、これは前作の敵役であったジェイソン・ステイサムが
とてつもなく魅力的なキャラクターだった反動でも有るかもしれない。
そして、やはり、ブライアン(ポール・ウォーカー)の不在が悲しい。
先に述べたハゲマッチョ3人の熱いバトルは最高に楽しいのだが、
やっぱり絵として締りに欠ける印象を抱いてしまう。
※知らない人の為に説明すると、(3作目以外で)主人公役を務めていたポール・ウォーカーは前作の撮影中にプライベートの事故で亡くなっている。
シリーズが進む度に影が薄くなっている印象では有ったが、
ワイルド・スピードを象徴する人物だったんだと改めて理解した。
でも、ちゃんとブライアンを、ポール・ウォーカーを愛する演出が有った。
前作のラストは涙なしには見られなかったが、今作も泣きそうになった。
今作で、本当に、
ポール・ウォーカーがワイルド・スピードから居なくなってしまった。
■感想(アクション関連)
このシリーズは毎回
「その発想はなかった!」という超絶アクションを展開してくれるのが嬉しい。
見る度に「ここまでやって次回作は大丈夫か?」と不安になるが、
毎回その不安を一蹴する期待以上の出来になっているから凄い。
壮絶な公道レース、飛び交う銃弾、迫り来るミサイル、ぶつかり合う筋肉、
仲間の裏切り、かつての敵との共闘……。
「お前ら、こういうのが好きなんだろ?見せてやるよ!」
と、空っぽの頭に破茶目茶な夢が押し寄せてくる素晴らしい作品だ。
陸(戦車)、海(潜水艦)、空(飛行機)を制した
ワイルド・スピードが次に向かうのはもう宇宙しか残って居ないのでは?
10作目までを予定しているらしいが、
残り2作でどんな頭の悪いぶっ飛んだアクションを見せてくれるか楽しみだ。