ハリウッドの実写版バイオハザートは別で、
ゲーム版を元にフルCGアニメーションで描かれるシリーズの第3段。
(ディジェネレーション - ダムネーション - ヴェンデッタの順)
■総評(GOOD)
・人間離れした超絶アクションを楽しめる娯楽大作
・オープニングシークエンスでは初期のバイオらしいホラー要素も有り
・狂気に満ちた敵キャラクターが魅力的
・バイオハザードシリーズが好きならオススメ
■総評(BAD)
・ストーリー自体は非常にありがちな上にご都合主義が過ぎる
・川井憲次作曲の勇ましいBGMが作品の雰囲気に合っていない
・見所となるシーンをほとんど予告編で見せてしまっているので物足りなさを感じる
■感想(GOOD)
オープニングシークエンスで初期のバイオハザードらしいホラー要素を見せた後は、
もはやバイオハザードというよりデビルメイクライと言った方が良いのでは?
というくらい凄まじいアクションが次から次へと展開される快作。
本当にアクションが凄まじく、それだけで大満足できた。
異常なまでにクリスとレオンが強すぎてもはや人間とは思えないのだが、
細かい事は気にせずに格好良いアクションを楽しめればOK。
恐らく本作のスタッフは「ジョン・ウィック」と「るろうに剣心(実写版)」
のアクションに強い影響を受けている。
パクリと言われるとその通りかもしれないが、
それをバイオハザードに詰め込んだ力技が素晴らしいと思う。
「マッドマックス:怒りのデスロード」が大ヒットして以降、
『お前らこういうのが見たいんだろ?やってやるよ!』
という振り切った作品が増えているのが非常に喜ばしい。
敵キャラクターであるグレン・アリアスは
「家族友人を殺された恨みで復讐を企むテロリスト」
というまぁありがちな設定ではあるのだが、
凄まじい嫌悪感を催す狂気に満ちた行為に走っているので非常に印象的。
このキャラクターははゲーム本編で出して欲しかったと思うくらいに良かった。
■感想(BAD)
ストーリーがありきたりなのは良いのだが、
それにしてもご都合主義が酷く見てて萎えてしまうのは問題。
この手の作品でありがちなのが、
主人公側のピンチを描きたい時は敵が凄く有能で、
主人公側の勝利を描きたい時は急に敵が無能になるというパターン。
これをやられると、見てて白けてしまう。
また、川井憲次作曲の勇ましいBGMは凄く格好良いのだが、
作品の雰囲気に全然合っていない。
これは作曲者ではなく監督側の問題だと思う。
実際、パトレイバーと攻殻機動隊ではかなり雰囲気の違う音楽を作っていた。
本作のBGMはいかにも「川井憲次が手癖で作った曲」という印象だった。
そして、これは映画自体の問題ではないのだが、
「予告編で良いシーンをほとんど見せてしまっている」問題が思い切り出ていた。
それでも十分楽しめたから良いのだが、
予告編での内容の露出はもう少し抑えて欲しかった。