■総評(GOOD)
・良い意味で超王道の正統派ゾンビ映画
・高速鉄道が舞台というシチュエーションが最高
・ハリウッド映画と比べても遜色のないスケールの大きさ
・ゾンビ映画好き必見!
■総評(BAD)
・邦題が酷い
・音楽がうるさい
■正統派ゾンビ映画の大傑作
ゾンビ映画は名作から駄作まで大量に製作されており、
近年話題になる作品は
コメディ要素が強かったりする「変化球」的な物が多くなっている。
が、本作はど真ん中ストレートの超正統派ゾンビ映画。
・徐々に崩れていく日常
・誰が死ぬか分からない緊張感
・知恵を振り絞って行うゾンビ対策
・余計な事をするおばさん
・自分勝手で傲慢なおっさん
・周りに流される愚かな大衆
・容赦ないスプラッタ描写
等、ゾンビ映画に必要な全てが詰まっている。
ゾンビ映画の最高傑作の一つと言っても過言ではないと思う。
ほぼ不満点は無かったくらいの名作だ。
強いて言うなら、所々音楽がうるさくて邪魔に感じたくらいだ。
■「列車でのアクションが面白い作品は名作」の法則
アクション物やパニック物で、
列車でのシーンが面白い作品はまず間違いなく名作である。
本作はほぼ最初から最後までKTX(韓国の高速鉄道)が舞台なので、
それはもう面白いに決まっているのである。
実写版アイアムアヒーローは予算や撮影の手間の都合で、
原作に有った電車でのパニックシーンは削除したらしい。
本作はそれを全編に渡ってやっているんだから凄い。
■ゾンビ映画としては珍しいスケールの大きさ
基本的にゾンビ映画は低予算で作られる物なので、
金をかけた大作というのは中々作られない。
例外としてワールド・ウォーZが有るが、
あれはゾンビ要素が薄く、ありがちなパニック映画という印象であった。
本作はハリウッド映画と較べても遜色のないスケールの大きさで
ゾンビ映画を作ったというだけでも非常に価値の有る作品だ。
CGのクオリティも非常に高い、
というかCGっぽさを全く感じなかったのが良かった。
この辺り、
日本の映画業界は完全に置いて行かれてしまっていると感じてしまう。
■最低の邦題
しかし、それら全てをぶち壊しているのが放題の酷さだ。
原題を直訳すると「釜山行き」なので、
「ファイナル・エクスプレス-釜山行き最終列車-」
くらいで良かったのでは無いだろうか?
いくらなんでも「新感染」は酷い。
これではコメディ寄りの作品かと勘違いしてしまう。
正直、最初にこのタイトルを聞いた時は、全く観る気がしなかった。
海外での評判が非常に良かったので、
劇場に足を運んで本当に良かった。