※Netflix配信作品
■総評(GOOD)
・シリーズで共通する「何か不穏な感じ」が凄く良い
・パニック、サスペンス、そして何よりSF物として面白い
・シリーズファンは必見、シリーズ未見でも楽しめる
■総評(BAD)
・主人公以外の描写が少なく物足りなさを感じる
(服についている国旗までちゃんと見ないと、人間関係を把握できなかったりする)
・わざとだとは思うが、地球側の描写が少なすぎる
「クローバーフィールド」3作目
『クローバーフィールド』『10 クローバーフィールド・レーン』の続編として、
事前告知無く本日(2018/2/5)に突如Netflixで配信された。
1作目は都市部でのモンスターパニック、
2作目は地下密室でのスリラーだったが、
3作目は宇宙ステーションを舞台に何かが起こる。
シリーズ物なのに毎回全くジャンルが異なるというのが特徴の珍しいシリーズだ。
また、基本的に話は独立しているので、どれかを見ていなくても楽しめる。
でも、1作目から見ているとより楽しめるし、
それまでのシリーズを知っているからこそ色々予想しながら見るのが面白い。
前作10~も極端に少ない情報量のまま公開されたが、
今回はそれに加え告知と同時に配信開始というのがクローバーフィールドらしい。
何が何だか分からないが、それが面白い
前作同様、
出来るだけ予備知識無しで見た方が絶対に面白いので詳細は控えるが、
クローバーフィールドらしい不穏さと緊張感が溢れる良作だった。
映画内の人物と同様に観客からしても何が起こっているのか分からず、
何が何だか分からない、でもそれが面白いというシリーズ。
今回はSF物好きとしても非常に楽しめる内容だった。
元々「分からない」事が特徴のシリーズである事に加え、
タイトル通りパラドックスが非常に重要なネタになるので、
脳みそがパンクしかけるドライブ感が見ていて気持ち良い。
個人的に素晴らしいと思ったのが、宇宙ステーションのスタッフが優秀なこと。
映画的な演出の為に多少間抜けに感じる所も有るには有ったが、
(舞台設定が似ているので比較されそうな)
ライフやコヴェナントで目立った「お前らふざけてんのか!」と突っ込みたくなる無能っぷりがないのが良かった。
そして4作目へ?
設定や状況描写に時間を割いている事で、登場人物の描写が浅く、
あまり感情移入できなかったのは少し残念。
地球側の描写も挟んでくる事も有り、ちょっと尺が足りていないのでは?という印象。
そのせいで所々あんまりにもご都合主義じゃない?思うシーンも有った。
地球側の描写自体も薄いので、消化不良な感じも有る。
ただ、地球側の描写に関しては恐らくわざとで、次回作に繋がるのだろうと思う。
1作目から2作目は8年もの間が空いたが、
2作目から3作目は2年で公開されおり、噂では4作目は完成済みとも言われている。
ともかく、10年前にクローバーフィールド公開時からのファンとしては、非常に楽しめる作品だった。
4作目にも期待したい。