椅子と椅子の間から観る

映画の感想・解説やゲームの話

【映画感想】来る【ネタバレ無し】

■総評(GOOD)

・血がドバドバ出て次々に沢山人が死ぬ圧倒的B級感

・個性的な霊媒師達が非常に魅力的

・(不幸せな)家族ドラマとして超一級品

・怖さと映像のスタイリッシュさの融合が素晴らしい

 

■総評(BAD)

・容赦ないゴア表現、強烈なホラー演出、しっちゃかめっちゃかになる展開、とかなり見る人を選ぶ

 

 

凄い!とんでもない映画が出てきた!

 

同日に見た「ドラゴンボール超ブロリー」が

ドラゴンボール版怒りのデス・ロードといった出来栄えだったが、

こちらはオカルト版怒りのデス・ロードと言えるような趣の作品であった。

 

後半の展開が凄まじく強烈で、

こちらが状況を把握し情報を処理する前に怒涛の勢いで話が展開していく。

 

大量に血が流れ、凄まじい勢いで人が死に、

訳の分からないとてつもない展開が次々にぶち込まれるB級ホラー感がたまらない。

 

その上でストーリーも非常に良く、

一見幸せに見える家庭が崩壊していく様子がとても緻密に描かれている。

家族ドラマ、人間ドラマとして見てもかなり完成度が高い。

 

こういったホラー映画でこそ「真っ当に人を愛さないとね……」という事を学べるという、

人生の反面教師となる素晴らしい道徳の教材になる作品でも有るのだ。

 

結婚して幸せな家庭を築きたい!

という男どもは絶対にこの映画を見るべきである。

 

中島哲也監督独特のスタイリッシュな映像とホラーの相性もとても良く、

アレが廊下を走ってくるシーンの美しさと怖さは映画史上に輝く名シーン。

 

とにかくクセが強くて人を選び、賛否真っ二つになる作品だとは思うが、

個人的には日本のホラー映画史上で一、二を争う程の名作だ。

ホラーと言うよりはサイコサスペンスやスプラッターといった色合いが強いかも知れないが。