椅子と椅子の間から観る

映画の感想・解説やゲームの話

【映画感想】アベンジャーズ:エンドゲーム【疑問点を解説・ネタバレあり】

ネタバレしか書けないので、未見の方は注意を。

 

 ※あくまで僕個人の意見・予想なので間違っている部分もあると思います。

また、思いついたら随時更新します。

 

 前作、インフィニティ・ウォーの感想・解説記事はこちら

【映画感想・解説】アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー【ネタバレあり】 - 椅子と椅子の間から観る

 

 ↓

 ↓

 ↓

 

 

 

情報量が多すぎるので、箇条書き。

 

おおまかな感想(GOOD)

・シリーズ最終作として申し分ない出来

・良くも悪くもシリーズ全てを見ている事が前提の映画。過去作のキャラクターのゲスト出演やセルフパロディが盛りだくさん

・アクションシーンは少なかったが、最終決戦が見所ありすぎて満足

・ハンマー装備のキャップからのアベンジャーズ アッセンブル!で涙が出た

・このストーリーでギャグ満載なのが最高

・タイムトラベルにより過去作のツッコミどころや人間関係のいざこざも解決してて素晴らしい

(ニューヨーク決戦でエンシェント・ワン達が影で戦っていた、トニーが父親に抱いていた確執の解消、等)

 

 

おおまかな感想(BAD)

・1本の映画としてみるとインフィニティ・ウォーの方が良く出来ていた

(とは言え、シリーズ最終章の前後編の後編なので、ファン向けの映画になっているのは当然なのだが)

・キャラクターに強い思い入れがないと、前半がだるいと感じるかも

(個人的にはトニーに娘が出来たというだけでもう泣けたが)

・ハルクが大暴れするシーンが無かったのが残念

・東京のシーンが「外人の思い描くなんちゃって日本」なのは非常に残念だった。字幕だとローニンの日本語がほとんど聞き取れないのもつらい。

・制作陣もキャプテンマーベルの扱いには困ったんだろうなあと思えてしまった。チームの一員としては全く機能してなかったのが残念。

 

疑問に思いそうな所とか(ストーリー全般)

・エンドゲームを見るのに、見ておいたほうが良いシリーズの作品は?

全部。マジで全部。

強いて言うなら、インクレディブル・ハルクだけは見ていなくてもまぁ大丈夫。

 

・ストレンジはトニーの死を知っていたのか?

知っていたと思われる。

ストレンジの言動からして、予めそれを言えば作戦が成功しない、というのも織り込み済みだっただろう。

あの時あのタイミングでトニーが覚悟を決めて指パッチンするのが「唯一の勝ち筋」だった。

 

ラストでトニーがストレンジに目線で合図を送った際に、

ストレンジが指を1本立てる事で答えたのは、

トニー「ここでガントレットを奪って俺が指パッチンするのが勝利の道筋なんだな?」

ストレンジ「その通りだ」

というのを、無言でやり取りしていたのかな?と思われる。

 

・なぜトニーが犠牲になる必要があったの?マーベルとかにやらせれば良かったんじゃ?

それが唯一の勝ち筋だったから、という事だろう。

ストレンジは「ネタバレすると成功しない」と言っていたので、

つまり「それ以外の行動をすると失敗する」という意味でも有る。

 

あのタイミングで、トニーがナノテクを利用してサノスからストーンを奪って、トニーが指パッチンをする。

それがストレンジの見た「唯一の勝利」だった。

 

・ストーン使ってトニーも復活されば良かったんじゃ?

理屈で言えば、可能だっただろう。

しかしトニーは遺言のメッセージで「タイムトラベルは中毒になる」と時間操作の危険性を語っており、

ドクター・ストレンジ単独作品でもむやみに力を使うと反動が来ると言われていた。

 

よって、トニーの意思を尊重して使わなかったのだろうし、

ストレンジもそういった使い方には反対するだろう。

 

とは言えバナーがストーンを使ってナターシャ復活を試みていたので、

その辺りの判断は各メンバーによって差が有ったとも思われる。

 

・ネズミがアントマン助けたとか都合良すぎない?

ディズニーと言えばネズミだから

ストレンジが見た無数の未来に都合の良い偶然が有ったという事で

 

ホークアイ(ローニン)は何であんな活動してたの?

字幕だと日本語の台詞が聞き取りづらかったが、

「俺の大事な人達が死んだのになんでテメェらみたいなクズが生き残ってんだ!」っていうブチギレ状態

 

・タイムトラベルによる効果がよく分からん

あまり深く考えてはいけない。劇中でもSF映画の名前を幾つも上げていたのはそういうことだろう。

 

ただ、この映画に関して言えば「タイムパラドックスは起きない」というのが基本。

世界が分岐して、他の世界が生まれる。

なので子供のサノスを倒した所で新しい世界が生まれるだけで、現在が変わるわけではない。

よって「過去からインフィニティ・ストーンを集めて現在で使う」事にした。

 

で、エンシェント・ワンが「インフィニティ・ストーン持っていかれると他の脅威に対抗できなくなる」と言うので、

分岐した過去の世界にストーンを返しに行った。

そこでキャップは「自分の人生を生きる」事を決めて、老人となって帰ってきた。

(自然に生きて映画の最後に到達したのか、タイムトラベルで戻ってきたのかはイマイチ不明。)

 

※追記:

エンシェント・ワンとブルース・バナーが

「ストーンを戻せば未来の分岐が無くなる」という説明をしていたが、

あれは「未来への分岐そのものが無くなる」のではなく、

「ストーンが存在しない事による暗黒の未来への分岐が無くなる」という意味である。

(ストレンジ単独映画ではタイムストーンの力でドルマムゥといった闇の勢力を抑え込んでいた。)

 

アベンジャーズがタイム泥棒計画を発動した時点で世界は分岐しており、

それぞれの世界がまた消えたり変化したりするという事は無い。

(タイムトラベルで介入した分、別の世界が発生するはず。)

 

映画本編の世界線では、

ストーンが無くなった事でドルマムゥ等が再度侵攻して来るのでは?

と思われるが、 これは今後のシリーズで描かれる事になるだろう。

 

※余談

タイムトラベル、パラレルワールド物としては、

破壊魔定光」という漫画が非常に面白いのでオススメ。

並行宇宙論を非常に丁寧に描いており、他のSF物を見る時の理解度も上がる名作。

 


破壊魔定光 全12巻完結セット (ヤングジャンプコミックス)

 

・何でキャップはソーのハンマーを使えたの?

エイジ・オブ・ウルトロンでもハンマーを使えそうな事は示唆されていた。

今回、トニーと和解した事で真に正義として完成したので、完璧に使えるようになったと思われる。

(もしかしたらAOUの時点で使えてたけど、ソーに配慮していたかもしれない。)

 

・スタッフロール後のカーンカーンって音は何?

アイアンマン1作目でトニーがアイアンマンスーツを作っている音だと言われている。

I am Iron Manで始まり、I am Iron Manで終わったシリーズの象徴という事だろう。

 

・今回のサノスは小物っぽくて別人みたいじゃない?

実際、IW(インフィニティ・ウォー)のサノスとはもはや別人である。

 

トニーの言い分は「タイムパラドックスは起きない」と言うものであった。

しかし、ネビュラの「同じ世界に同一の機械が存在する」という矛盾からサノスに情報が漏れたことで、

「未来の自分の行動と結果を知ったサノス」が誕生してしまった。

 

仲間や娘、全てを犠牲にしたIWのサノスとは違い、

結果だけ知った今回のサノスでは考えに変化が起こるのも当然である。

 

 IWはサノスのオリジンストーリーであり、サノスの勝利の物語だった。

今回はトニーとナターシャ、前作でビジョンとガモーラを失っており、

最終的な結果を見ても決してアベンジャーズの完全勝利というわけではない。

 

なので、エンドゲームのサノスに物足りなさを感じたとしても、

インフィニティ・ウォーのサノスの行動が無意味だったという事は無いだろう。

 

また、サノスの最終目標は「宇宙のバランスを取る」事であり、

その為には「人類の半分を抹殺すのでは足りない。一度全滅させなければ」と判断したのが今回のサノスなので、

「手段が変わっただけで目的が変わったわけではない」というのも大事なポイントだと思う。

 

・指パッチンでの消滅から復活した人は歳をとってない?ピーター・パーカーとネッドが再会してたのはどういうこと?

指パッチンから復活した人は歳を取っていない。

これは指パッチンで生き残ったスコット・ラングの娘が成長しており、

指パッチンから復活したクリント・バートンの子ども達は消えた時そのままの姿だった事から分かる。

 

エンディングでピーター・パーカーとネッド(太っちょの友人)がそのままの姿で学校で再会していたが、

これはピーターもネッドも共に指パッチンで消滅していたからだと思われる。

おそらく、スパイダーマン:ファー・フロム・ホームで登場するピーターのクラスメイト達も、全員指パッチンで消えていたという事だろう。

 

この辺りについては、

「フェーズ3の最終作」と言われているファー・フロム・ホームで説明が入るかもしれない。


※追記:

【ネタバレ】『アベンジャーズ/エンドゲーム』で明らかになった◯◯◯◯◯◯の◯◯ ─ 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』どう繋がる | THE RIVER

上記、監督のインタビューによると、
やはりピーター・パーカー及びネッドは指パッチンで消えていたとの事。
という事は、MJ達も消えていたという事になるだろう。

 

キャプテン・マーベルのエンドクレジット後の映像からエンドゲームの繋がりはどうなってる?

キャプテン・マーベルのオマケ映像でマーベルがアベンジャーズ基地へ登場

(映画では描かれていないが)行方不明になったトニーの話を聞き救助へ向かう

エンドゲーム冒頭のトニー救出シーン

 

という流れになっていると思われる。

こう考えれば、マーベルが宇宙をさまようトニーの元に現れた理由も説明できる。

 

しかし、マーベルとニック・フューリーの絡みがエンドゲームでは全く描かれて居なかったし、

マーベル関連については撮影・公開の順番の都合で色々苦労したんだろうなと思わされる。

 

・ソーの扱い酷くない?

家族、友人、故郷、全てを失った挙げ句、

デブのアル中引きこもりゲーマーになったという扱いの酷さは良くも悪くもインパクト大である。

 

しかし、BIG3のうちアイアンマンとキャプテン・アメリカは引退の花道が用意されたが、

 ソーは今後も活躍するであろうと思われる引きになっていた。

 

元々アベンジャーズから脱退していたホークアイも完全に引退する事になるだろうし、

そうなると初期メンバーで残っているのはソーとハルクだけになる。

 

ハルクも今回あまり活躍するシーンが無かったし、

ソーとハルクの扱いがあまり良くなかったのは、今後を考えての意図的な物だろう。

 

・指パッチンの効果ってランダムで生命の半分を消す事じゃなかったの?

ハルクが指パッチンで消えた人を戻したり、

今回のサノスが「次は全宇宙の生命を消す」と言っていた事から、

使用者の意思で(どの程度かは不明だが)コントロールできる物だと思われる。

 

・ピム粒子はアベンジャーズメンバーの往復分しか無かったのでは?サノス達はどうやって来たの?

【ネタバレ】『アベンジャーズ/エンドゲーム』なぜサノスは◯◯◯◯できたのか ─ 素朴な疑問、ジョー・ルッソ監督が明かす | THE RIVER

上記、監督インタビューによると、
現代ネビュラの知識と同期された過去ネビュラ&エボニー・マウ(サノスの部下の魔術師っぽいやつ)が、
サノス軍団の技術力を使ってピム粒子を複製したとの事。

 

ピム博士が地球の技術力で作れたのだから、サノス軍団が作れるのは当然と言えるだろう。

 

疑問に思いそうな所とか(あれ誰?あれどうなった?系)

・ヴィジョンは生き返らせるの無理なの?

インフィニティ・ストーンの1部のような存在であり、ストーンと引き換えなので無理

 

・ガモーラも生き返らないの?

これも劇中の説明通り、ソウルストーンとの引き換えなので無理。

ただタイムスリップで過去ガモーラが登場したので、GotG3ではこのガモーラが出てくると思われる。

 

過去ガモーラもトニーの指パッチンで消えたという意見もあるが、

どちらにせよ今後の作品を待つしか無いだろう。

 

・キューブを盗んだ過去ロキはどうなったの?

不明。今後描かれるのを期待。

 

・トニーの葬式で後ろの方に居た青年は誰?

アイアンマン3で登場していた少年が成長した姿。2代目アイアンマンになるかも?

 

・スタン・リー出てた?

1970年に飛んですぐのシーンで、車に乗って「戦争なんてクソだー」と騒いでた

 

・ペガサスに乗ってた女性は誰?

ソー:ラグナロクに登場したヴァルキリー

 

・ブラック・ラムロウって誰?どこで出た?

NY決戦時に潜入した時のエレベーターで登場。

ここはウィンターソルジャーのエレベーターのシーンのセルフパロディになっている。

キャップも成長して戦わず切り抜ける事を覚えたのだ。

ラムロウはクロスボーンズとして、シビル・ウォーの冒頭にも登場している。

 

・スキンヘッドの女性って誰?

エンシェント・ワン。ドクター・ストレンジに登場したストレンジの師匠。

未来を見通す力を持っている為、あのような「分かる」対応が出来た。

 

ちなみに、あの時点でストレンジはまだただの医者。

ストレンジは能力のチートっぷりが取り沙汰される事が多いが、

短期間で熟練ヒーローのような強靭な精神を獲得したのが何よりもチート。

 

・キャップはストーンを元の場所に返した後、どう過ごしていたのか?

ここはもう、観客の想像に委ねるしか無いかと思われる。

ただ、少なくとも、「キャプテン・アメリカ1作目でペギーと約束したダンス」を実現したのだけは確か。

 

キャプテン・アメリカ2作目ではおばあさんになったペギーが、

「過去を取り戻すことは出来ない」とのような事を言っていたが、

アベンジャーズの規格外の行動によって過去の約束を実現出来たのだ。

 

血清を打っているのに何故あそこまで老けていたのかは、

僕はドラゴンボールサイヤ人のように「若い期間が長い」と脳内補完した。

 

その他小ネタ等

・トニがデブったソーに「リボウスキ」って言ってたのはどういう意味?

コーエン兄弟監督作品「ビッグ・リボウスキ」より。

デブでヒゲモジャでだらしのない男リボウスキが主人公のお話。

 

コーエン兄弟お得意の「ちょっとした事が引き金にとんでもない事件に発展していく」

という様子をコメディタッチで描いた名作。

 

インフィニティ・ウォーでピーターに向かって「映画ネタはやめろ!」と言ったトニー。

今回は映画ネタをガンガン披露するのが、面白いと同時に切なさを感じた。

 

・ソーが遊んでたゲームは何?

バトルロイヤルゲームとして有名な「フォートナイト」。

 アベンジャーズとコラボしたイベントをやっているので、その関係で採用されたと思われる。

 

マナーを守って楽しくプレイしよう。

 

 


ビッグ・リボウスキ (字幕版) [Amazonビデオ]


ビッグ・リボウスキ [Blu-ray]


アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー [Blu-ray]


アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 4K UHD ムービー・コレクション(初回限定)


【ムービー・マスターピース DIECAST】『アベンジャーズ/エンドゲーム』1/6スケールフィギュア アイアンマン・マーク85


フォートナイト ディープフリーズバンドル - Switch


フォートナイト ディープフリーズバンドル - PS4


Bruce Lee T-Shirt ブルース・リー・ガンフースクラッチDJ Tシャツ (M, White)