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映画の感想・解説やゲームの話

ワンダヴィジョン 1~9話感想・解説【ネタバレ有】

ネタバレしまくりなので、閲覧にはご注意を。

 

 

 

1~2話

感想……と言っても、コレしか言えない。

 

訳が分からん!!!

 

どうみても異常な状況を普通の日常として描いている異様さ。

何もかも違和感だらけで、見ていて凄く不安になる。

 

とりあえず気になったポイントだけでも多数ある。

 

・明らかに時代設定が合っていない

・スターク・インダストリーズがトースターのTVCMをしている意味は?

ヒドラの腕時計「ストラッカー」のTVCMが流れている意味は?

・白黒のシーンで、唯一色付きで出てきたヘリコプターのオモチャは何?

・2話の最後でフルカラーになった意味は?

・下水道から出てきた蜂駆除の業者は何者?

・上記を見たワンダが巻き戻しをした事から、ワンダはこの状況を分かって演じている?

・各話の終わりでTV局の室内のような場所が出てくるが、いったいどこで何をしているのか?

・ラジオでワンダに呼びかける声は?

 

といった辺りだろうか。

 

特に重要なのは、ワンダが巻き戻しを行った所だろう。

原作コミックでも現実を改変する能力を有していた事から、

ワンダが作り出した妄想の世界……のような所が舞台というのが妥当な気はする。

 

が、各話の終わりで出てくるTV局を見るに、

ワンダビジョンの様子を外部から監視しているように感じる。

 

あの世界を作り出したワンダ以外の人物が居るのだろうか?

 

また、ヒドラのTVCMの腕時計の名前が「ストラッカー」だった。

これはエイジ・オブ・ウルトロンで出てきたヒドラのリーダーと同名。

ワンダ(とピエトロ)に人体実験を行っていた張本人である事から、これもかなり重要そうだ。

(ストラッカーはウルトロンに殺されているが……?)

 

とにもかくにも、謎が謎を呼んで、次回を見るしか無い!という状況。

早く次回を見たい。

 

3話

まだ訳分からん!!!

 

・近所の女性(ジェラルディン)が「ピエトロはウルトロンに殺されたのよね」と口にした

・上記が理由?でジェラルディンが街から追放された?

・ワンダヴィジョンが住んでる街はバリアーのようなもの?で囲まれていて、それを軍隊?が監視している?

・他の住民の態度や医者の「この小さな町からは出られん」発言からすると、他の住民はある程度事実を知っている?

 

開示された情報は増えたものの謎は深まるばかり。

4話で大きく話が動き出しそうな気はするが……?

 

今のところ、話の展開がおそすぎてちょっと不満。

 

4話

一気に状況が分かってきて、本格的に面白くなってきたぞ!!

 

一旦ワンダビジョンから離れて、ジェラルディン目線の話。

 

ジェラルディンは本名モニカ・ランボー

キャプテン・マーベルに出てきたキャロルの親友であるマリア・ランボーの娘である。

 

マリア・ランボーはソードという組織を作っており、

これは調査・監視を主とする特殊な組織の模様。

(おそらくシールドとも関連があるだろう。)

 

娘であるモニカもこの組織に所属している。

 

インフィニティ・ウォーの指パッチンでモニカも消えていたが、

エンドゲームで復活。

 

職務に復帰した所で、ニュージャージー州で発生した失踪事件の調査を命じられる。

 

しかしこの失踪事件はただ人が消えただけでなく、

町ごと失踪しているという奇妙な状態で有ることが判明。

 

町にバリアーのようなものが張られているのに触れた所、

モニカは町に取り込まれて消えてしまった。

それによりソードが総力を集めて町の調査を開始。

 

で、それ以降がワンダビジョン1~3話。

 

町から発信されている信号をソードが受信していたのが、

シットコム形式の奇妙な番組だったのだ。

 

町の住民は、ドラマの演者として都合よく動かされているらしい。

 

これまでに登場していた奇妙なハチ駆除の業者や、

色付きのヘリコプターのオモチャはソードが送り込んだもの。

 

防護服を着た調査員→ハチ駆除業者

調査用ドローン→オモチャのヘリコプター

と、町に侵入した異物は都合のいい存在に置き換えられていた。

 

奇妙なラジオ放送も、ソードの職員がワンダに接触しようと試みた物だった。

 

しかし、尽くワンダに邪魔され、都合のいいドラマに変換されてしまう。

モニカもウルトロンについて口にしたことで、ワンダに町から追放されてしまった。

 

モニカは「この事件はすべてワンダがやっている事だ」と確信して4話が終了。

 

ワンダが起こしている事件だと分かった事で、

次話以降で他のアベンジャーズメンバーやシールドが関わってくるのではないだろうか?

 

Dr.ストレンジ新作に直接繋がるというのは事前情報で伝えられているので、

やはりワンダが暴走してマルチユニバースが生まれるきっかけに?

 

5話

衝撃の第5話!!!!

 

引き続きソードがワンダとの接触を試みていた所、

ワンダが直々に出てきて

「放っておいて、そしたらこれ以上は何もしない」

とメッセージを残す。

 

しかしヴィジョンも流石に数々の違和感を無視する事が出来なくなり、

ワンダが町を、町の人を操っている事に気づく。

 

(ワンダはヴィジョンの死体を強奪して操っているらしく、

ヴィジョンは死ぬ前の記憶がほとんど無い状態になっている模様。)

 

ワンダとビジョンの対立が本格化するか?

という所で二人の家に来訪者が。

 

死んだはずのクイックシルバーことピエトロ……

なのだが、これが映画X-MENシリーズの方のクイックシルバー!!

 

大人の事情でMCUX-MENそれぞれに別のクイックシルバーが存在していたが、

X-MEN側のクイックシルバーMCUに登場という超サプライズ!!!

 

ディズニーがX-MENの権利を取得した事で、

いずれMCUX-MENが合流する、という話は出ていた。

しかし、それがまさかこんな形で実現するとは!

 

いや、とは言えまだこのクイックシルバーがどういう存在か、

正確には分からない。

 

これは町を支配しているワンダも想定していない事態のようだ。

(ワンダは、なぜこの状況が始まったのか、自身も理解出来ていないらしい。)

 

ともかく、本格的なマルチユニバースの到来を感じさせる重大事件が第5話で発生。

久々にエンタメ作品を見ていて鳥肌が立った。

 

個人的にX-MENシリーズのクイックシルバーが大好きなので、本当に驚いた。

(ちなみにX-MENシリーズはフューチャー&パストまでは凄く楽しんでたけど、

それ以降は行き当りばったりで展開が雑すぎて好きじゃない。)

 

6話

衝撃の5話と比べると大きなネタや進展はなし。

 

X-MENシリーズのピエトロと思われた人物は、

見た目とは違って中身はMCUのピエトロ……っぽい何かだった。

MCUのピエトロではあるが、ヴィジョン同様に記憶が曖昧。)

 

このピエトロはワンダがこの状況を作っている事を分かっており、

ワンダも開き直ってこの状況を維持しようと動くようになる。

 

ヴィジョンはこの状況に疑問を抱き外に出たが、

すぐに体の崩壊が始まってしまう。

それに気づいたワンダが町の結界を広げた所で6話終了。

 

今後この町の綻びが大きくなり、ワンダがさらに結界を広げ、

世界が滅茶苦茶になるのだろうか?

 

また、サノスの指パッチンで5年間消えていた人と、

その5年間の混乱を生きた人達の間で溝が有る描写が有った。

この要素も、今後のMCUで大きな意味を持つかもしれない。

 

7話

クライマックスに向けて、話が大きく動いてきた。

 

・モニカ・ランボーが町の結界を無理やり超えた結果、スーパーパワーに目覚めた
(町に取り込まれる際に物質の構造が変化するが、
それを複数回体験した事でこうなったと思われる)

・隣人のアグネスが本当は「アガサ・ハークネス」という名であること、
自身が魔女であり、今回の事件の黒幕である事を暴露

 

という2点が最重要だろう。

 

前者に関しては、具体的にどんなパワーを得たのか不明だし、
後者にしてもどれだけ本当のことを言っているのか疑わしいので、
次回以降どうなるかを見守るしかない。
(今回、ヴィジョンは死にかけたところから町に戻り、右往左往しているだけだった。)

 

また、今回はなぜか全く姿を現していなかったピエトロ。
X-MENシリーズのピエトロ役がサプライズ出演!」だけで終わるとは思えず、
エンドクレジット後に意味ありげに出てきたので、何か重要な役目が有るのだろう。
(ピエトロの言動からしても、
ワンダの意図でもアガサの意図でもない所で動いているように思える。)

 

アガサの家の地下はいかにも「魔女の住処」といった雰囲気で、
怪しげな本も置いてあったが、
これらは「ワンダビジョンはDrストレンジ新作に直接繋がる」という事前情報に一致しそうだ。

 

話は大きく動いた、が、まだまだ謎が謎を呼ぶ状況。
あと2話でちゃんとまとまるのだろうか?と不安になるくらいだが、
とにかく早く次回を見たい!

 

8話

前回はアガサ・ハークネスが裏で全てを操っていた!?
と思わせる終わり方だった。

 

が、やはり今回の事件の犯人はワンダであり、
アガサ・ハークネスはワンダの異常な強さの能力を持ち、
その秘密を解明する為に暗躍していた。

 

度重なる不幸で心が壊れ、
偽りの町を作り出し、住人を操っているのはワンダ。

 

ワンダの飼い犬を殺したり、
偽ピエトロを差し向けたのがアガサ。
(偽ピエトロは結局X-MEN世界のピエトロとは関係なさそうでガッカリ。)

 

そして、ソード長官であるヘイワードは、
ヴィジョンの遺体を再利用して兵器化するのが狙いと思われる。
(今回のエンドクレジット後の映像で、ヴィジョンの再起動が行われていた。)

 

ヘイワードが「ワンダがビジョンの遺体を盗んだ」と言っていたのは嘘で、
実際にはワンダは「無からヴィジョン(や息子達)を作り出した」
という驚異的な能力を発揮していたのである。

 

アガサ・ハークネスの言動を見ていると、
根っからの悪人という訳ではなく、
自分の能力の向上や好奇心からワンダを利用しているように思える。
(いや、やっている事は完全にヴィランなんだけど。)

 

それよりも、ヘイワードの行為がワンダを追い詰めるものばかりで、
こちらの悪影響が圧倒的に大きそう。

 

また、今回出番がなかったモニカと偽ピエトロがどう動くのか?

 

事態は混迷を極めるばかりで、あと1話でどうまとめるのか、
全く想像がつかない。

 

しかもワンダヴィジョンから直接つながるという
Dr.ストレンジ2の公開日は2022年3月予定なので、
ワンダヴィジョンで起こった事件の続きが見れるのは1年後になる。

 

あまりにも長い……。

 

が、ともかく、次回でどうこのシリーズの決着をつけるのか。
期待と不安が半々という所で楽しみにしたい。

 

9話

う~ん、まず正直な感想を先に言うと、期待外れだった。

 

偽ピエトロはX-MENシリーズとは全く関係ないただの街の住人をアガサ・ハークネスが洗脳しただけだった、

というのがあまりにもガッカリ過ぎる。

 

このドラマ全体として、何かが解決したわけでもなく、

「ワンダが起こした事件を自らの手で終わらせた」だけだった。

ワンダの息子も、ワンダが生み出したビジョンも、消えて終わった。

 

 

再起動したヴィジョンの封印されていた記憶を、

ワンダが生み出した方のヴィジョンが開放したが、

これがどう影響していくのかまでは本作で描かれなかった。

 

「スカーレット・ウィッチ」という名前が正式に採用されたわけだが、

これがどう影響していくかに関しても、

Dr.ストレンジ2でのワンダの出番が来るまでお預けだろう。

 

中盤までのワクワク感は凄かったが、

色々な要素が「今後は次の作品でね」となっており、

終盤はハッキリ言ってつまらなかった。

 

アガサ・ハークネスはあっさりワンダに洗脳されて、

ヴィランとしては物足りない存在だったのも残念。

 

そもそも9話も使って描く内容だったか?とも感じた。

 

かなりコアなマーベルファンでないと楽しめない内容だったが、

コアなマーベルファンからすると肩透かしというか、

物足りない内容だったと感じる人が多いのではないだろうか?

 

ちょっと、今後のMCUの展開への期待値が下がるドラマだった。

コロナ禍の影響で作品を公開していくペースが狂った影響も有るとは思うが……。