椅子と椅子の間から観る

映画の感想・解説やゲームの話

【映画感想】シドニアの騎士:あいつむぐほし【ネタバレ有り】

■総評

・3DCGを活かした迫力満点のバトルシーン

・音が最高に良い、絶対に映画館で見るのをオススメ

・こういうので良いんだよ!という王道ロボアニメ展開

・恋愛物としても凄く楽しめる

 

 

大迫力の映像と音響

TVシリーズで1期、劇場版(総集編)、TVシリーズ2期で展開されていた

シドニアの騎士」シリーズ。

 

その最終章がついに劇場版で公開!

 

CGのクオリティは更にアップしており、

3DCGならではの物量、派手なカメラワークのバトルシーンは超大迫力。

 

音響にもこだわっているシリーズなので、

映画館で見ると体の中に伝わってくる重低音が最高に気持ち良い。

 

王道展開とぶっ飛んだ独特の世界観

ストーリーは良い意味で王道展開。

 

・最終決戦で最新鋭の機体と、旧型の機体両方が活躍する

・最終決戦開始時にアニメ1期のOP曲が流れる

・かつて主人公と対立していたライバルとの共闘

・作品のタイトルの意味をしっかり劇中で回収してくれる

 

等など、「こういうのを見たいんだよ!」をしっかりやってくれる。

 

王道展開の中で、独特の世界観や、

癖しか無いキャラクター達の活躍を見るのが本当に楽しい。

 

身長差15mの触手との恋愛というぶっ飛んだ要素が話の中心で、

それでいて恋愛物としても王道展開なのが最高。

 

原作とは話の前後が入れ替わっていたり、カットされていた部分もあり、

特に存在自体を消されたキャラクター

(ハーレム要員の人造人間、市ヶ谷テルル

が発生したのは残念だけど、

まぁ居ないなら居ないで話は成り立っていたので良かったと思う。

 

※正確に言うとエンドクレジットで市ヶ谷テルルの名前はあったけど、

どこで出ていたのか分からず。多分ちょい役で出ていたと思われる。

 

子安武人の本領発揮!

TVシリーズでは明らかに怪しい役(落合)に子安武人が声を当てていたが、

本格的な出番はないままだった。

 

それが最終章で本性を表し、

まさに子安のために用意したような役で大暴れしてくれたのも大満足。

 

ラスボスに相応しい格を示してくれたと思う。

 

短い尺の中で落合、ララァ、小林艦長、斎藤ヒロキの過去もやってくれて、

落合の言うことが完全に間違っているわけでもない……

と思わせてくれてキャラクターに深みが出ていた。

 

唯一無為の弐瓶勉ワールド

というわけでシドニアの騎士

かなりマニアックな作品では有るけどベースは王道なので、

もっと色んな人に見て欲しい超名作。

 

同作者の「BLAME!」も(原作は凄く分かりづらいけど)超名作で、

シドニアの騎士と同じアニメ会社が映画化しているのでオススメ。

 

バイオメガ」や、現在連載中の「人形の国」も凄く面白いので、

弐瓶勉作品がもっと多くの人の目に触れて、

これらもぜひアニメ化して欲しい!!!