椅子と椅子の間から観る

映画の感想・解説やゲームの話

映画館で観たから最高の体験を出来た作品紹介~映画やはっぱり映画館で観るのが一番~

僕は映画が見るのが好きだ。

 

そして、やっぱり映画は映画館で観るのが至高だと思う。

 

最近はストリーミングで手軽かつ安価に家で観れるようになり、

大画面のテレビも昔に比べるとかなり安く手に入るようになった。

 

スピーカーやヘッドホン、それらを利用するためのアプリも進化し、

立体的で重低音もしっかりした音響を用意するハードルも下がった。

 

それでも、やっぱり、映画館で観るのは特別。

 

家では中々再現できない大画面や音響も勿論だが、

劇場に観客が集まって観るあの一体感、ライブ感こそが映画館で観る事の醍醐味。

 

ただ映画を観るだけでなく、映画館で得られる「体験」がそこには有る。

 

という訳で、映画館で観て印象に残った映画を紹介していきたい。

 

ネタばれしまくりなので、各作品を未見の方はご注意ください。

 

 

 

マッドマックス:怒りのデスロード

これはもう、本当に凄かった。

映画を観に行くというより、

ジェットコースターに乗りに行くような感覚で何度も映画館に通った。

 

IMAXで観て、

立川の爆音上映会で観て、

川崎チネチッタのLIVE ZOUNDで観て、

4DXで観て、

あえて通常の劇場でも観て、

立川の限界に挑んだ爆音上映会で観て、

……とやってるうちに計9回観に行った。

 

(V8達成で8回で満足してた所、

モノクロ版上映が始まったのでそれで9回になった。)

 

特に印象的だったのは、

序盤の砂嵐でのアクションシーンが終わったタイミングで、

後ろにいた外国人の観客がジーザス……」と呟いていた事。

 

僕も砂嵐のシーンを見終わった段階で

「絶対にこの映画はまた見に来よう」と思ったので、

今この瞬間、とんでもない作品を体験している!

という思いを共有出来た気がしてテンションが上がった。

 

ちなみに、立川シネマシティでの「怒りのデス上映会」を観に行ったが、

・スピーカーを増やし過ぎて電力が足りなかった

・スピーカーのパワーが強すぎてスクリーンが震えてる

といった,、本当に限界突破した滅茶苦茶な上映を体験できたのも最高だった。

 

その時の記事はこちら。

マッドマックス:怒りのデス・ロード(ブラック&クロームエディション) 怒りのデス・爆音上映 感想 - 椅子と椅子の間から観る

 

 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

この作品も3~4回は観に行ったと思う。

アクションシーン満載で、その全てが素晴らしく、音楽も最高だった。

 

しかし映画館で観て良かった!と思ったのは、

やはり他の観客との一体感。

 

3号機のに搭乗するのがアスカだと判明し、

アスカが3号機の試験起動に向かっているシーンでの、

劇場の重苦しい雰囲気。

 

TVシリーズより明確にアスカがシンジ達に心を開いているのが分かる会話だったのも相まって、

この先起こる事態への絶望感が凄まじかった。

 

観客も誰もが、飲み物を飲んだりポップコーンを食べたりせず、

息をするのも忘れて映画に集中しているのが分かった。

 

(一応、知らない人の為に説明しておくと、

TVシリーズや漫画版では3号機の試験起動には主人公の友人であるトウジが搭乗。

しかし3号機は暴走し、TV版ではトウジは重症、漫画版では死亡していた。)

 

そして、

「もしかしてトウジとは違う展開が待ち受けているのでは?」という願いも虚しく、

3号機は暴走。

 

(ここで流れる曲が「今日の日はさようなら」なのがまた凄かった。)

 

アスカはエントリープラグごと、

ダミープラグが発動した初号機に嚙み砕かれてしまう。

 

その噛み砕かれた瞬間、劇場のどこからか、

「ヒィッ!」という観客の悲痛な声が聞こえた来たのが、

今でも強く印象に残っている。

 

熱烈なアスカ派の人達は、あの瞬間本当に絶望し、トラウマになった事だろう。

 

ちなみに、「破」の次回作は「急」の予定だったのだが、

上映後の予告編で「Q」であると判明。

 

そこで観客皆が

「Q?」「Q?」「Qってなに?」「どういうこと?」

と口にして戸惑っていたのも記憶に残っている。

 

(数年後、Qを見た観客達はさらに混乱する事になるが、それはまた別の話。)

 

 

アメリカン・スナイパー

イラク戦争に従軍した実在の狙撃手クリス・カイルを題材にした映画。

 

映画終盤、

クリス・カイルは戦争で受けた心の傷によってまともな生活を出来なくなるが、

同じように戦争によって傷ついた軍人達と交流する事で立ち直っていく。

 

そんな中で、ある日、

とある元軍人と出かけるのを妻が見守るシーンで映画本編は終了。

 

そしてクリス・カイルはその時の同行者によって射殺されたとテロップで紹介され、

なんと完全に無音のスタッフロールが流れ出すのだ。

 

どんな映画でもスタッフロールで曲が流れるし、

観客を楽しませようと趣向を凝らした演出をする事も多いが、

無音のスタッフロールという演出は衝撃的。

 

 

映画の内容や終わり方自体が「しばらく声も出なくなる」様な物だったのも相まって、

観客皆が身動き一つせず、ただ茫然とスタッフロールを見ていた。

まさにあれは、黙祷の場だったと思う。

 

 

 ゼロ・グラビティ

宇宙空間で次々に襲い掛かるトラブルを描いた迫力の映像、

それを色づける特徴的なBGMや効果音、

3D上映による没入感等も「映画館で観るべし!」な内容だったが、

この映画も無音の演出が凄く印象的だった。

 

この映画はほぼライアン(サンドラ・ブロック)と、

マット(ジョージ・クルーニー)の二人だけで話が進み、

ストーリーの途中でマットは宇宙の果てに投げ出され行方不明になる。

 

そして映画終盤。

 

生き延びようと一人あがいていたライアンも万策尽き、心が折れて諦めた。

宇宙船の中で目を閉じ、迫りくる死を待つ……。

 

という所で、宇宙空間に投げ出されたはずのマットが登場。

宇宙船の外から窓を叩き、中に入れるようにライアンに促す。

 

そして窓を開き、マットが中に入り窓を閉め直すまで、一切の音が無くなる。

それまで宇宙空間にいるシーンでも何らかの音や声が有ったが、

ここでは完全に無音になる。

 

この無音のシーンで、

観客が固唾をのんで映画に見入っている一体感が最高だった。

 

 

アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー

映画終盤でサノスが指パッチンを発動。

 

本当に宇宙の半分の生命が失われ、

アベンジャーズのメンバーも次々に消え去って行った。

 

公開初日に大阪エキスポのIMAXレーザーに観に行ったので、

濃いアベンジャーズファンばかりが集まっていたというのも有ったと思うが、

この一連のシーンの絶望感、観客の動揺は本当に凄まじかった。

 

特に、最初に消えたバッキー、あっさり消え去ったブラックパンサー

スパイダーセンスで迫りくる消失に怯えていたスパイダーマン

あたりでは観客の声にならない声があちこちから聞こえてきた。

 

劇場から出る際、次に入る観客たちの為にネタバレも赦されないので、

誰もが黙って歩いているのはまさにお通夜のような状態だった。

 

次回作であるエンドゲームまで1年待たなければならない、

という事実がまたアベンジャーズのファンに重くのしかかった。

 

アントマン&ワスプ

直接的ではないが、インフィニティ・ウォーの次になる作品。

 

最後の最後まで明るく楽しいヒーロー物だったのだが、しかし。

 

エンドクレジット後のおまけ映像で、スコットは量子世界に入る実験を開始。

 

量子世界に入った後すぐに呼び戻してもらう予定のはずなのに、

なぜか通信が途切れ、スコットは量子世界に取り残されてしまう。

 

そして、地上に居るスコットを待つ仲間たちに場面が切り替わると、

そこには誰もおらず塵が舞っているだけだった。

 

そう、そのタイミングでサノスの指パッチンが発動し、

スコットの仲間も消え去ってしまったのだ。

 

それまで素直にこの映画を楽しんでいただけあって、このシーンは衝撃的だった。

 

ここでも「うわっ」みたいな観客の悲痛な声が複数聞こえてきた。

 

アベンジャーズ:エンドゲーム

うってかわって、こちらでは希望に満ちた観客のテンションが伝わって来た。

 

一番盛り上がったのは復活したメンバーが集まっての

アベンジャーズ アッセンブル!」

……ではなかった。

 

いや、勿論そのシーンも、

他の観客のテンションがMAXに上がっているのは伝わって来た。

 

だが、MAXを超えていたのがアイアンマン&キャプテンアメリカ&ソー vs サノスだ。

 

三人がかりでもサノスに苦戦し、ソーがハンマーを落としてしまう。

が、ソー以外使えないはずのハンマーがサノスを襲う!

そう、キャップがハンマーを拾って使用したのだ!

 

このシーンでは思わず観客から「うおおお!」という歓声が上がっていた。

静かに映画を見るのが定着している日本の映画館でだ!

(これも、公開初日に大阪エキスポのIMAXで観たからこそ起きた現象かもしれないけど。)

 

ベッタベタで分かり切った展開でも良い、

それを最高のタイミングで超格好良く描いてくれれば盛り上がるのだ!

 

インフィニティ・ウォー、アントマン&ワスプ

どん底に突き落とされたファン達のテンションを見事にぶち上げてくれて、

本当に最高の体験を出来た。

 

 

 

シン・ゴジラ

これは映画館で観たというだけではなく、

品川のIMAXシアターに観に行ったという立地条件も大きく影響していた。

 

ゴジラの1回目の上陸が蒲田~品川で、

2回目の上陸が鎌倉~川崎~東京駅というルートだった為、

臨場感が半端じゃなかった。

 

発声可能上映会でもないのに上映終了後は自然と拍手が巻き起こり、

最高の一体感、ライブ感を味わう事が出来た。