■総評(GOOD)
・アームストロングの主観にこだわった描写で緊張感が凄い
・月面着陸時の映像美が素晴らしい
■総評(BAD)
・映画としては退屈なシーンが多い
・ダイジェスト感が強く感情移入出来ない
・音楽の使い方も単調に感じてイマイチ
宇宙開発競争を映画は「ライト・スタッフ」や近年では「ドリーム」といった傑作が有るが、
本作は「アームストロング個人のドラマ」という方向性であり、
そういった意味ではやはり同監督作品の
「セッション」「ラ・ラ・ランド」に似た雰囲気を感じる映画であった。
飛行シーンも主人公の顔のアップと、主人公の視点で見える窓からの景色が主で、
非常に窮屈な空間で繰り広げられる独特な緊張感が凄く良かった。
それだけにラストの月面着陸のシーンの美しさが強調される。
ただ、IMAXの為に作った映画というような宣伝をしていた割には、
IMAXならではと思えるシーンはほとんど無く、ちょっと残念だった。
ドラマ性にしても、どうにもダイジェスト版を見ているような感覚になり、
あまり集中できず、
感情移入することも出来ないまま淡々と終わってしまったという印象。
物語の背景についてもほとんど語られる事がないので、
当時の宇宙開発競争についてある程度の知識がないとついて行けないのでは?
とも感じた。
アームストロング視点にこだわった作りだというのは分かるが、
それにしても「映画」としての面白さをもうちょっと意識しても良かったのでは、
と思ったのが正直な感想だ。
この内容で2時間22分という上映時間はあまりにも長く感じてしまった。