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【序盤の感想】百英雄伝【ネタバレ無し】

■総評

・2Dと3Dが融合したグラフィックが美しい

・個性豊かなキャラクター達

・(良くも悪くも)昔懐かしい作りのRPG

・細かい不満点が非常に多くイライラさせられる

 

※まずは序盤の数時間をプレイした、主にシステム面の感想になります

※20時間ほど遊んだ感想を追記しました

 

 

ゲームのベース自体は面白い

序盤を遊んだ感想としては、「良くも悪くも昔懐かしいRPG」という所。

 

スーパーファミコン~初代PS時代のRPGを、

そのままグラフィックだけ綺麗にして作ったような印象だ。

 

序盤からガンガン個性豊かな仲間が加入するので、

好みによって色々なキャラクターを選べるのが楽しい。

 

戦闘もテンポ良く、オート機能も中々に優秀なので遊びやすい。

 

ボス戦では特別なギミックが用意されてそれをどう利用するか、

といったシチュエーションも発生するので楽しめる。

 

ストーリーに関しては、

数時間遊んでもまだストーリーらしいストーリーが見えてこず、

かなりスロースタートで薄味だなあという印象。

 

システム面で細かい不満点が大量

ゲームの基礎部分は良いと思うのだが、細かい不満点が凄く多い。

 

・移動速度が遅い

街やダンジョンが広い割に、移動速度が遅い。

アクセサリーで移動速度アップ出来るが、今どきこの不親切な仕様はキツい。

 

・アイテムの所持数制限が厳しい

序盤からダンジョンが広くやたらとアイテムをゲットできるが、

所持数制限が厳しいのですぐに溢れてしまう。

 

どのアイテムが重要なのか分からない段階でこうなるのは、あまりに不親切。

 

更に、所持制限に達していると宝箱を開けること自体が出来ない。

なので、何かしらアイテムを捨てる→宝箱を開ける→捨てたアイテムのほうが重要だった、

という事が発生する。

 

「宝箱を開けて中身を確認し、所持制限に達しているなら取得を諦める」

くらい出来て当たり前ではないだろうか?

 

今後所持数を増やせる要素は有るようだが、

初期の所持数をもっと増やすか、そもそも所持数制限の要素自体不要だったのでは?

と感じる。

 

・同じ所を何度も何度も行き来させられる

プレイした段階でファストトラベルのような機能がないので、

やたらと同じところを行ったり来たりする必要が有る。

 

・追記:

十数時間プレイした所でファストトラベルが解禁された。

そこにたどり着くまでがだいぶ長いので、もっと早く解禁で良かったのでは?

それに、ファストトラベルが有ってもやたらと細かく同じ所を行き来する事は多い……。

 

それだけならまだ許容範囲だが、

前述のようにアイテムの所持制限が厳しいのが非常にネックになる。

 

※以下、ルーンの付替えは本部で出来ました。が、アイテム管理が面倒なのは同じ……。

 

例えば以下のような行動になる。

 

ルーンの付替えは特定のお店でしか出来ないが、アイテムの所持数に限りが有る

警備隊本部に行って倉庫を使ってアイテムの整理をする

お店に行ってルーンの付替えをする

再度本部に戻って倉庫でアイテムの整理をする

 

といった具合だ。非常に面倒くさい。

 

ルーンの付替えは本部でも出来るようにするか、

お店では倉庫内のアイテムも呼び出せるようにする、くらい何故実装しなかったのだろうか?

 

・パーティ内に居ないメンバーの装備の付け外しが出来ない

これも非常に面倒。多くの仲間が加入するのが肝のゲームで、これは酷い。

 

(※追記:

本部のメニューではまとめて仲間の装備付替えが出来ました。

しかしそれも説明がなく気づきづらい、加入中メンバーでのソート等出来ない、

等凄く不親切……。)

 

メンバーによって装備できるアイテムの種類も異なるので、

一旦パーティに入れて何が装備できるかを確認し、

必要な装備をしているメンバーがパーティ外ならそれも入れて装備を外し、

不要なメンバーはまたパーティ外にして……

といった流れになる。

 

鍛冶屋や防具屋ではパーティ内のメンバーのみ対象になるので、

それも非常に面倒だ。

 

パーティの入れ替えは本部でしか出来ないので、

多くの仲間がいるのに気軽に交代出来ないのは本当に不便。

 

・追記:

宿屋や、特定のサポートメンバーを入れればセーブポイントでもメンバーの入れ替えが可能。

とは言え、倉庫を利用してのメンバーまとめての装備入れ替えやルーンの付替えは本拠地でしか出来ないので、

一々本拠地に戻る必要が多く発生するのは無駄を感じる。

 

・細かいロードが多い

Xbox版で遊んでいるのでロード自体は短いのだが、頻繁にロードが発生するので微妙にストレス。

 

明確なロード以外にも、プチフリーズ?のような微妙な引っ掛かりも多いので、

あまりにも最適化不足だろう。

 

Xbox版でこれなので、ニンテンドースイッチ版はかなりロードに悩まされるだろう。

 

このゲームはXboxGamePassに加入すれば遊べるので、

個人的にはXboxGamePassを利用して遊ぶのが良いと思う。

(このゲーム性ならクラウドでプレイして少々遅延があっても問題ない。)

 

この完成度の低さでは、定価で買うのはちょっとオススメしづらい、

というのが正直な印象。

 

・UIが見づらい、使いづらい

UIが全般的に非常に使いづらいのもストレス。

 

何がどこに有るのか分かりづらいし、視認性も悪い。

戦闘中に回復させたい対象を選ぶのも一苦労、という具合だ。

 

・あまりにも不親切で、変な仕様が多い

・マップに表示されていない道がある

→隠し通路というわけでもなく、画面上では普通に通れるが、マップに表示されてないので分かりづらい

・釣り場がひと目で分からない箇所に有る

→マップ上の何の変哲もない場所に釣り場が有り、ネットで調べるまで見つけられなかった

・本拠地から廃坑に戻るには、本拠地の墓地に有る井戸から行ける

→これが何の説明もなく目立たない場所に配置されているので、滅茶苦茶分かりづらい

・素材アイテムが本拠地に戻ると強制的に回収され、取り出しできない

→仲間を勧誘するのに必要なアイテムでも容赦なく回収されるので、再度集め直しを強いられた

 

等など、とにかくヘンテコで不親切な仕様が多い。

バグも含まれているかもしれないが、ろくにテストプレイをしていないのは明らかだ。

 

・全体的に「開発途中」な印象が強い

と上記で色々書いたように、本当に細かい所で不満点が多い。

 

どれも「ちょっと調整すれば快適になる」程度の要素なので、

テストプレイや最終的な調整に時間を取れず無理やり発売したのかな、

と思ってしまう。

 

「最初は不便だけど少しずつ便利になるよう開放されていく」

という作りなのは分かるが、それにしても最初の制限が厳しすぎる。

 

ゲームの基礎部分自体は面白く魅力的で、

文句を言いながらも遊べてはいるので、凄く勿体ないと感じる。

 

この不親切さはスーパーファミコン~初代PS時代でも文句言われてたのでは、

と思ってしまう完成度の低さだ。

 

今後アップデートで改善されれば良いのだが、

アーリーアクセス向けの追加修正パッチを適用した状態でこれ。

 

Switch版に関してはこのパッチ自体が遅れているので、

正式発売後すぐにどうこうはちょっと期待出来ない予感がする。