■総評(GOOD)
・美しい映像が見ていて飽きない
・妥協のない強烈な描写の数々
・尖ったキャラクター
■総評(BAD)
・ストーリー自体はありきたりで面白みがない
・ご都合主義な展開が多い
良くも悪くもデル・トロ作品
独特の美しい映像、容赦のないエロ・グロ描写、個性豊かなキャラクター等など、
クセが有りまくりのまさにデル・トロ作品だった。
パンズ・ラビリンスよりは人に勧めやすいと思うが、
同時に「個人的にはパンズ・ラビリンスの方が好きだったなぁ」とも思ってしまう。
傑作と言うほど面白くはないし、凡作と言うほどつまらなくはない。
クリーチャーへの偏執的なこだわりなど、
様々な点でデル・トロらしさを感じる唯一無二の作品では有るのだが、
感想を書こうと思うと「まぁ思っていたとおりのデル・トロ作品だったよ」になってしまう。
主人公と魚人だけでなく、主人公の友人であるおっちゃんが非常に魅力的なのが良かった。
マイケル・シャン演じる悪役に期待していたが、こちらはテンプレっぽさを感じて個人的にはいまいち。
あまりにも都合の良い展開が多く気になる
個人的に乗り切れなかったのが、余りにもご都合主義が目立った事である。
「いや、流石にそれは無いでしょ」と思ってしまう設定の緩さが気になった。
この先どうなるんだろうというワクワク感や緊張感もあまり無く、
映像や音楽の美しさ、キャラクターの魅力で持っていたという印象。
どうにも感想を書いていると悪い印象を与えてしまいそうだが、
決してそんな意図はなく、間違いなく楽しめた作品だという事は改めて伝えたい。