■総評(GOOD)
・ガル・ガドット演じるワンダーウーマン(ダイアナ)が美しく格好良い
・音楽が格好良い
■総評(BAD)
・中盤まで非常に退屈な展開
・ヒーロー性を全く感じられないワンダーウーマンのキャラクター性
・薄暗くゴチャゴチャして見づらいCG
・どこかで見たようなシーンばかりで面白みのないアクション
・独自性がない上に雑なストーリー
■ワンダーウーマン(ダイアナ)のキャラクター性が不愉快
世界中で大ヒットしており批評家・一般客からの評価も高かったので期待していたが、
全く楽しめなかった。
おそらく、
僕がワンダーウーマン(ダイアナ)というキャラクターを好きになれなかった、
それどころか見ていて常にイライラしていた事が主な原因だと思う。
世間知らずで自分勝手、仲間の言う事を全く聞かず、
自らの持つ強大なパワーだけを頼りに突っ込んでいき仲間を危険に晒す。
挙句の果てに、自分の思い通りにいかなければ逆ギレして任務放棄までする。
何の根拠もなく「アレスが裏にいる!」「きっとあいつがアレスだ!」と喚く様は、
ハッキリって異常者のそれである。
ワンダーウーマン自身「無知で未熟だったあの頃の私」と言っていたので、
ダイアナがワンダーウーマンになるまでの成長物語だというのは分かる。
しかし、昨日今日スーパーパワーを手に入れたわけではなく、
生まれ持って大きな力を持っており、
アマゾン族の島で厳しい修行を積んできたのがダイアナである。
その割には、余りにも幼稚過ぎるし、人格に問題が有る。
単なるヒステリー女にしか思えなかった。
生まれつき強大な力を持っていた事で葛藤していたスーパーマンや、
貧弱な体で生まれても高潔な精神を持っていたキャプテン・アメリカ等に比べると、
「とてもじゃないがワンダーウーマンに世界は任せられない」と感じてしまった。
・追記(2017/8/28):
『ワンダーウーマン』中盤の「ノーマンズランド」のシーン、まるごとカットされる可能性があった? | ORIVERcinema
この記事を読んで、パティ・ジェンキンス監督と感性が合わない事を確信した。
僕が観ていて一番イライラしたシーンが、この映画で一番重要だったと語っている。
明確な目的も無く行動しているのを意図的に描いていた、というのが、やはり受け入れられない。
■映像もアクションもストーリーも面白みがない
DCの映画に共通している事だが、とにかく暗くて陰気臭い。
他作品に比べればワンダーウーマンはまだマシな方だったが、
それでもやはり薄暗い雰囲気だ。
CGもゴチャゴチャしていて見づらいし、
アクションもどこかで見たような物や大味な物ばかり。
ストーリーもありきたりな上に雑な展開ばかりで、全く面白くなかった。
あまりにも杜撰な警備をしている敵の軍隊、
無計画に動き回る仲間達、
「毒ガスよりも超人化ガスを量産すればよかったんじゃね?」と思える敵の計画など、
突っ込みどころ満載である。
ワンダーウーマンが本作の時点でどの程度の身体能力を持っているのかもよく分からなかったので、
戦闘シーンに緊張感が無く、物語の都合に合わせて動いているように見えたのも問題。
■非常に惜しい作品
スーサイド・スクワッドもそうであったが、題材は非常に良いのに、
どうしてこんな出来になってしまったんだろう……という印象だった。
ジャスティス・リーグも予告編を見ると相変わらず薄暗い雰囲気なので、
非常に心配である。
ワンダーウーマンに至っては続編が出ても観に行かないかもしれない。
それくらい、僕には合わない作品であった。