■総評(GOOD)
・やや地味だが本格的なスパイ物、人間ドラマを楽しめる
・140分の長さを感じさせない緊張感
・大胆なセクシー&バイオレンス描写が強烈
・特にジェニファー・ローレンスの脱ぎっぷりはお見事
■総評(BAD)
・上映時間の長さでダレる事はないが、見ていて疲れるので終盤の展開を追うのが大変
・音楽がイマイチ
超本格的でセクシー&バイオレンスなスパイ映画
何かと比較されがちなアトミック・ブロントは
アクションとスパイ要素が半々(悪く言えばどっちつかず)だったが、
本作は徹底してスパイ活動を描いた渋さの光る作品。
かつ、妥協しないセクシー&バイオレンスな描写が強烈で、
140分という長尺だが全くダレる事なく最後まで楽しむ事が出来た。
ここまで「女の体を武器にするスパイ」を徹底的に描いた事は、
賛否両論巻き起こるのも分かるが偉大な作品だと思う。
数は少ないがアクションシーンもかなり凝っており、
終盤のナイフを使用した戦闘は非常にリアリティと痛々しさが有って魅入った。
キャラクターとストーリーが見事
登場人物が皆一癖も二癖も有り、素直に好きになれないのがかえって魅力的。
「どうせこうなるだろうな」という甘さがなくどうなるか予想できない展開の連続で、
伏線を張り巡らせた演出も非常に面白かった。
ただ、これだけ丁寧に描いているのに、
終盤の展開は急ぎ足だなという印象も有った。
特に、主人公の追う「モグラ」と呼ばれる人物の描写が足りていなかったように思う。
無理に映画にするよりも、
TVドラマにしてもっと丁寧に描いた方が良い作品だったのでは、と感じてしまった。
終盤の粗さ以外は非常に面白かったので、
エロと暴力に耐性があってスパイ物を楽しみたいならぜひお勧めしたい作品。