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【映画感想】るろうに剣心:ファイナル【ネタばれ有り】

■総評(GOOD)

・さらにパワーアップした超絶アクション

新田真剣佑=雪代縁が超ハマり役。肉体の鍛え方も凄まじい。

・原作に無いオリジナル展開が熱い

 

■総評(BAD)

・回想シーン(次回作ビギニング)が何度も出てきてくどい

・蒼紫は仕方ないとして、佐之助の扱いが雑過ぎる

・音楽がうるさいし、作品の雰囲気に合っていない

 

 

アクションシーンと新田真剣佑を見るだけで価値あり!

これまでのシリーズ同様、邦画史上最高と思えるアクションを堪能出来た。

 

特に、今回は新田真剣佑が凄い。

雪代縁のイメージピッタリだし、体の鍛え方も凄い。

 

めちゃくちゃ体がごついので、

原作通り「ムキムキの縁と小柄な剣心」が再現されていて熱い。

 

オープニングで雪代縁が暴れるシーンだけで「見に来て良かった」と思えた程。

 

原作に無い激熱のオリジナル展開

なんと、最終決戦で瀬田宗次郎(神木隆之介)が登場!

 

縁側について剣心と再戦すると思わせておいて、

剣心と背中を預けあって共闘するという、

ベッタベタだけど「こういうので良いんだよ!」って王道展開が最高。

 

原作漫画の縁編はあんまりにも暗くて陰鬱過ぎて、

盛り上がりに欠けていた印象だった。

足りなかったのはこういう要素だよ!こういうの見たかったんだよ!

 

原作では魅力皆無の四神(だっけ?)との戦い等が読んでいてだるかったけど、

そういった所は潔く省略していて良かった。

 

ストーリー展開自体は、原作よりも良かったのでは?と思えた。

 

左之助の扱いが……

伊勢谷友介大麻で逮捕された影響も有り、

蒼紫の出番がなんか適当だったのは仕方ないと思う。

残念だけど、まぁ理解はできる。

 

でも、左之助の扱いが、いくらなんでも酷過ぎる。

 

登場を襲撃した格闘家と戦うのかと思えば左之助は間に合わず、

道場に来た縁にボコボコにされた後はろくに出番なし。

 

斎藤一の出番も少なかったし、

ほぼ剣心と縁のアクションしか見どころが無かったのは残念。

 

 あ、でも、操が回転剣舞六連っぽい技を使っていたのは熱かった。

 

しつこい回想シーンが最悪

今作は縁との再会~決着を描いたファイナルと、

巴との出会いと別れを描いたビギニングの前後作になっている。

 

けど、やっぱり、どう考えてもビギニングから公開すべきだった。

 

ダイジェストでビギニングを細切れにしたシーンを回想として流し、

しかもそれを何度も何度も映すから非常に萎えた。

 

何度も流すけどダイジェストでしかないので感情移入は出来ないし、

映画で所見の人は「なにこれ??」となったのではないだろうか。

 

しかも、剣心が巴を斬り殺す一番印象的なシーンを何度も何度も流すので、

これじゃビギニングを観た時の感動は台無しになると思う。

 

本当に、なんでこんな構成にしたのか全く理解出来なかった。

せっかく素材は最高の映画なのに、台無しにしてると感じた。

 

と、色々と文句は多い作品だったけど、見どころも満載だったので、

差し引きでは十分にプラスで凄く楽しめた。

 

スタッフのインタビューを見るとビギニングの製作に相当な力を入れたようなので、

ファイナルの不満点は置いておいて、ビギニングの公開を楽しみにしたい。

 

(っていうかそもそも、「ファイナル」「ビギニング」ってタイトルもすげぇダサい。

アニメに倣って素直に「追憶編」「縁編」とかで良かったのでは……。)